でんた丸ブログ
監査法人
監査法人は法人税法上、普通法人に区分されますが、公認会計士法34条の2の2により設立が認められているという点で特殊です。以前紹介した公認会計士法1条(公認会計士の使命)と同法1条の2(公認会計士の職責)は、監査法人に準用されます。経営の神様が発する松下幸之助の言葉よりも、これらの法律の条文に何が書かれているのかの方が優先されるのです。この点、日本公認会計士政治連盟は、国会議員と密に意見交換することにより、公認会計士法をはじめとした公認会計士に関わる法制度の改善を図っています。
製品に品質の高低があるのと同様に、監査の品質にも高低があります。しかし、今までは監査報告書が短文式で定型的な表現で書かれていたため、監査法人ごとの違いが外部からは分かりにくい状況にありました。そこで、2021年3月期からは、一部を除く金融商品取引法監査が適用される会社に対してはKAM(監査上の主要な検討事項)を監査報告書に記載することが義務付けられました。また、監査法人のガバナンス・コードにより原則として監査法人の透明性を高めることが求められています。