でんた丸ブログ
被相続人から孫への生前贈与が相続税の課税価格に加算されるケース
孫がみなし相続財産を取得する場合
孫は、代襲相続(民法887条2項)、被相続人との間の養子縁組(民法809条)、被相続人からの遺言による遺贈(民法964条)がたとえなかったとしても、被相続人からみなし相続財産(相続税法3条)を取得する場合がありえます。
このみなし相続財産を取得する場合には、被相続人からその生前中に孫が取得した贈与財産について、暦年課税において贈与税課税のみで課税関係を終了させることができなくなります。被相続人からの相続開始前7年以内の贈与財産について、相続税の課税価格に加算されることになるのでご注意ください。
みなし相続財産の例
みなし相続財産の一例として、生命保険金(相続税法3条1項1号)があります。
被相続人が保険料を負担していた生命保険契約に係る保険金を受け取る行為は、その受取人が被相続人から遺贈により保険金を取得したとみなされます。
(参考:相続放棄がなされた場合)
相続人が相続を放棄(民法939条)した場合にも、注意が必要です。
相続人が相続放棄をしたとしても、生命保険金等をみなし相続財産として受け取ると、当該生命保険金等を遺贈により取得したとみなされるからです(相続税法3条)。
そして、このように遺贈があるとみなされると、相続発生時に生前贈与加算がなされます。